2010年10月03日

「Line Up And Wait」始まる。Position and Hold はもう古い!

9月30日よりFAAもいよいよ国際基準に合わせた。
「滑走路に入っていいけど、出発はだめ」と言うための指示を、従来の「Runway 31 right, taxi into position and hold」から国際民間航空協定準拠の「Runway 31 Right, line up and wait」に変更したのだ。

こっちのパイロットが新しい言い方に慣れるまで多少の時間が必要だろう。
変更の理由は「ホールド(hold)」が「ゴー(Go)」に聞こえてしまう。「タクシーイントゥポジションアンドゴー」(中で出していいわ入って、行ってしまえ)と聞こえて、失敗するケースが多いと言うことだ。

今後もFAA独自路線は、だんだん標準化されていくことを望む。
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2010年08月23日

タクシー許可に重大な変更!

些細な変更だが内容としては大きな変更だ。うっかりすると免許なくすことになるぞ。

7月に入ってから、離陸のためにグラウンドにコンタクトしたときに、聞きなれた「Taxi to Runway 31 right」と言わなくなった。代わりに「Runway 31 right, taxi via zulu」直訳すると「滑走路三十一右、ずるを通って」と言うことになる。従来どおり「クリアランスリミット(ここでは31 right)」と「経路(via zulu)」が指示されると言う点ではなんら変わりがない。

ところが
意味としては大きな違いがあるのだ!ここんとこ大切!

従来の指示では、クリアランスリミットまで到達するために、「それまでに交差する滑走路を全部横切っていい」と言う決まりであった。
今回新しく導入された言い方ではそれを「許さない」
目的地(クリアランスリミット)に行く途中にある滑走路の手前で必ず停止することになった。管制官は、滑走路を横切ってよいと言う許可を、いちいち出さなくてはならない。

目的はもちろん安全のためだ。滑走路の端から反対に端までタクシーすると結構時間がかかる。その間に状況が変わることがある。管制官は最初は大丈夫と思って出した指示が、途中で大丈夫出ない状況に変わることもあるので、面倒だけど、滑走路横切りはいちいち指示を出そうと言うことになったのだ。気をつけてくださいね。
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2010年05月11日

さらばスコット

RHVタワーに勤務していた管制官スコットが、転勤になりました。今度はずいぶん遠くに行くそうです。でも彼にとっては家族に近く。いいことですね。_画像 090.jpg_

われわれにとっては損失。いい管制官はそばにおいておきたいもの。
これには公私(公公?)ともに世話になったなあ。と言うのは、わざわざナイスエアに来てATC講習会を開いてくれたのも彼だ。特別報酬があったわけではない。ただ初心者、特に日本人の生徒がつらい思いをしなくてもいい様に助けてくれたんだ。

すぐにATCが上達しなくても、こうやって助けようとしてくれる管制官がいるってことを知ってるだけでも、生徒にみんなは心強いと思う。
明日もどこかの街でいかれたパイロットを助けてやって欲しい。
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2010年04月29日

中国機、無許可着陸

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しばらく本職が忙しくてさぼってしまった。いかんいかん。

今回も時事ねた。やっちまったね、中国機。いったいどうしたんだろう?

ラジオの故障だろうか?でもゴーアラウンドするとか手はあったと思うが、燃料の浪費を恐れてそのまま着陸したか。

いややはり「うっかり」じゃないだろうか。意識が着陸のことに集中しすぎ、交信をすっかり忘れてしまった。十分にありうる。

着陸後のグラウンドとの交信についてはニュースにかかれてなかったから、ラジオが壊れていたのかどうかわからないが、他に何か考えられるだろうか?

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2010年03月06日

JFK子供管制官

知る人ぞ知る、ニューヨーク、ジョン・F・ケネディ空港での出来事。

管制官の子供が離陸の許可を出した事件。まるで子供店長だ。
交信記録の音声をテレビで聞いたが、「子供の声である」事以外は普通の内容で、空が混乱に陥ったなんてことなく、通常どおりの運行が続いた。

問題になったのは、おそらくその後、交信記録がyoutubeにポストされたからだろう。当然、問題になる。管制塔内に、管制官や運営に直接関わるもの以外が居たということはセキュリティ上は大問題だろう。そんなに誰でも入れるのかよ?って。

当該の管制官(子供の父)は停職。厳しいかもしれないが、やむをえぬ処置だ。

こういうことが、航空社会、特に飛行訓練にどう影響があるのか?といえば、実は早速RHVタワーからメールが来た。
全米全てのタワーの見学禁止!

ほら来た。やれやれ。やはりこう来たか。一つのことから連鎖的にいろんな制約が付いてくる。9-11直後も同じ処置があった。時を経てようやく普通に見学が出来るようになっていたのに。

そういう私も実は以前、見学に行った時に着陸のクリアランスを出したことがある。こういうことも公になれば問題になっていたのだろうが、さすがに私の声は子供のかわいらしい声ではなく、聞いてた人の興味の対象にはならずに見逃されたのだろうが。

早くまたタワー見学が出来るようになって欲しいな。見て初めて分かることがたくさんあるので。
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2010年01月19日

曖昧なことは「Verify」しよう!

タワーからの指示が聞き取れない時は、前回の「Say again」または「Say again assigned runway(指定された滑走路)」で聞きなおすのが基本ではあるが、別の方法もある。

例えば、ランウェイの指示が31ライトかレフトか聞きづらかった時、には「Verify 31 right or left?」という聞き方が効果的。

「Verify 」は「確認したい」とか「はっきりさせたい」という意味になる。「31 ライトかレフトか確認したい」と言えば、こちらが何を聞きなおしたいか分かる。
5151B " RHV tower, Cessna 5151B, verify 31 right or left?"
5151B " RHV tower, Cessna 5151B, verify right traffic or left traffic?"
5151B " RHV tower, Cessna 5151B, verify clearance?"

タワーのほうから言ってくる時もある。
Tower " Cessna 5151B, RHV tower, verify information Bravo ?"

これはATIS「ブラボー」を聞いたか?と言うことだ。答えは当然「Affirmative」または「Negative」になる。
Tower " Cessna 5151B', RHV tower, verify altitude?"

これは「Say altitude」と言うのと同じで、高度を尋ねているのだが、微妙な違いもある。
Say altitude」と言われた時は、あなたのトランスポンダーモードCからの情報がない場合が多い。管制官は高度の情報を持ってないから尋ねる場合に「Say altitude」という。一方「Verify altitude」の場合、管制官はレーダースクリーン上で表示されている高度とパイロットが見ている高度(高度計の表示)が一致しているかを確認する場合に使う。返事は「Three thousand five hundred, 51B」でいい。「Altitude is 」をつける必要はない。シンプルに。
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2010年01月16日

「Say again」の使い方

よく聞きとれなかった時に「Say again」といえ。と教官に教わってると思うのだが。

これは「もう一度、言え」という意味で、とても簡単だ。
ただ、活用できているかというとそうでもない。

一番多い失敗が、「躊躇してしまう」ことだ。
罪悪感を感じてしまうのだ(特に日本人の皆様)。聞き取れないのは私が不勉強だからです、悪うございました、お代官様、お怒りはごもっともですが、どうかもう一度言っておくんなさいまし。

こんな感じだから、しばし躊躇してしまう。または、考えてしまっている。なんて言われたっけ、どういう意味だっけ、ええと、ええと、、、この間にも時間は過ぎ、他の人が交信を始める。しばらくしてから言う「say again」にはあまり迫力がない。

「分からん」と思ったらすぐ「say again」。間髪を入れずに「Say again」。澄んだ心で「Say again」。堂々と胸を張って「Say again」。大きな声で「Say again」。

「何だよおまえのしゃべり方。そんなんじゃ分からないよバカだなあ。へたくそ。はっきりしゃべってくれよ。」ぐらいのスタンスでいいのだ。あたかも管制官が悪かったように(実際にはあ悪くないのは分かっていても)。

「Sorry, say again」とか「Could you say again?」はやめよう。余計に分かりにくい(卑屈になるな)。どうせ余分につけるなら「Say again slower(もう一回ゆっくり言ってよ)」とか「Say again, I'm a student pilot」のほうが効果的。

ただし、管制官が長い指示を出し終わった時、例えば帰還時の指示で「Make straight-in runway 31 left, squawk 5300, report 3mile on final」といわれた時に、単に「せいあげん」というと管制官もがっくり来るよね。「少しも聞き取れないような素人相手におれはなにやってんだ〜」 なんて絶望のどん底に叩き落すことになるかも。仕方ないけど。

そんな時に、少しでも聞き取れたところをリードバックしてやるとまだ、管制官のやる気を維持させることが出来ることまちがいなし。例えば「Make straight-in 31 left, say again the rest, 51B」。「Say again the rest」とは「残り(the rest)をもう一度言って」という意味だ。少しでも聞く努力をしてるけど、聞けない部分があるから助けてくれ、という気持ちはきっと伝わるだろう。

さらに、聞き取れなかった部分だけをもう一度言ってもらうというのは良いぞ。「Say again squawk」とか「say again reporting point」なんていうのはいい例だ。

とにかく迷わず「Say again」。
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2010年01月11日

Intention って?

タワーなりグラウンドから「Say intention」または「Say your intention」と聞かれることがある。「意向を言え」が直訳だが「何がしたいのか言ってよ」という意味だ。

着陸後の挙動が不審だとそう尋ねられることがある。その場合、はっきりどうしたいか言ってやる。
Tower " Cessna 5151B, Say intention"
5151B "Taxi to Nice Air, 51B"
または
5151B "Taxi back for closed traffic, 51B"

また、計器飛行進入の訓練中、ATCにアプローチをリクエストすると
ATC " Cessna 5151B, Norcal approach, how will this approach terminate?"

と聞かれる。「この進入の終わり方は?」と聞いているのだが、つまりフルストップして駐機場に帰って終わりなのか、まだ続きがあるのか。あるならどういう予定なのか、を知っておきたいのだ。それによって誘導の方向を考えねばならない。「Full stop」の予定ならそれで済むが、続きがある場合は「Request another ILS」とか「VFR to RHV」とかその後の飛行経路を示したい。そうせずに「Touch and go」なんて応えると
ATC " Cessna 51B, say intention after touch and go"

と必ず聞かれる。「タッチアンドゴーの後どうするんだよばか」 余計な送信が一回増える。あまり上手じゃない。

外から帰ってくるとき、空港がVFRミニマム以下の状態になっていたとしよう。パイロットの選択肢は

1. 他の空港に行く
2. スペシャルVFRをリクエストする
3. 計器飛行に変える

なのだが、ATISをしっかり聞けず、または聞いていても内容を把握できずにうっかり着陸をリクエストした場合も
Tower " Cessna 5151B, RHV tower, the field is below VFR weather minimum, say intention"

と尋ねられるだろう。「気象条件が悪くベーシックVFRできません。さあどうしますか?」てな感じだ。タワーのほうからは「スペシャルVFRでどうぞ。」とは勧めない。「どうしたいですか?(say intention)」と聞くだけ。
VFR 以下の気象条件=悪天候。ここでも判断は機長にゆだねられている。うっかりタワーがスペシャルVFRを勧めて、事故が起こったら誰の責任?タワーは責任を取れない。だから決して勧めず、パイロットの判断と責任で「Request Special VFR」と言わなくてはいけない。もちろん、スペシャルVFR以外の選択肢も良く考えた上でだ。法律的に支障がなくても安全とは限らない。よくよく知っている空港でならいいが、あまり知らない空港でのSVFRはお勧めできない。
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2010年01月09日

ATCに質問したい時

めりクリ済んであけおめ(何か卑猥に聞こえない?)。
2010年初めての投稿だ。
今年も仲良くしましょう。

さて今回は、ATCに何か尋ねたい、けどどう聞いていいか分からない、というときの簡単な聞き方について。

例えば、アプローチコントローラーにコンタクトするための周波数を教えて欲しい時、普通の会話だと
What is the frequency for approach?

となるが、航空英語はシンプルだ。
Say approach frequency.

直訳すると「進入管制勘の周波数を言え」と、結構語調の強い命令形になる。でもこれが正しいATCというやつだ。逆に、流暢な英語で
Could you give me the frequency for approach?
なんて言ってると、英語力はあってもATC的には素人だ。英語ができるということと、ATCが出来ると言うことがイコールにならない場合があるのだ。

通常、質問する時はwhat, when, where, who, whom, how などの疑問詞で始まり、?でおわるが、ATCではなるべく疑問詞を使わず「Say」で済ませる。

この「Say」は結構使える。
Say active runway.
Say reporting point.
Say my sequence.
Say my traffic.

もちろんATC側からも頻繁に使われる。
Say altitude.
Say distance out.
Say your intention.
Say parking.

「Say your altitude」は「高度はいくら?」という質問だが、返事は「Three thousand five hundred, 51B」と、短く応えよう。「Altitude is 3500 feet」はすこしへたくそ。高度のことを聞かれているので「altitude is」なんていらないし、「feet」も言わなくても分かる。
さらに「Now altitude is....」といいがちな人も多いが「Now」もいらない。今の事を聞いているに決まっているのだ。30分前の事なんか聞いてない、ばかもの
「Say parking」は「どこに駐機するの?」という質問。地上管制官は誘導するために知りたいあなたの目的地。決して「ぱぁきんぐ」といって欲しいわけではない。
Ground " Cessna 5151B, say parking."
5151B "Parking"
Ground "(違うやろ、と思いつつ)Say YOUR parking"
5151B "My parking"
Ground "(あかんわこの人)Taxi to parking, good day"

時々あるちぐはぐな会話だ。

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2009年12月22日

空港の上を越えて

ダウンウィンドを飛んでいて、着陸が近づいてくる。もうすぐ着陸許可がもらえるはずだと思っていると、呼び出される。
Tower "Cessna 5151B, RHV tower, turn right, cross over the airport at or above present altitude and enter left downwind runway 31 left"

これはややこしいことを言われたぞ。
今はright traffic でright downwindにいる。ここから「右旋回(turn right)」を90度して「現在の高度、またはそれより高く(at or above present altitude)」で「空港上空を横切り(cross over the airport)」「ランウェイ31レフトのダウンウィンドに入れ( enter left downwind runway 31 left)」。つまり、空港を横切って反対側に移れというわけだ。

こういう指示はあまり多くはないが、時々ある。ファイナルでランウェイに接近中にも言われることがある。
Tower "Cessna 5151B, RHV tower, overfly the airpoer at or above 1,500, enter left traffic runway 31 left"(空港上空を1500フィート以上で通過して、レフトトラフィックで31レフトに向かえ)。

要は、「ゴーアラウンドしろ!」と言われてるようなものだ。理由は、先行機との距離が近すぎる、または、出発機との距離をとりたい、ということだ。